Giving First / Guiding Principle 2026

ベーシカ

Basic + α

2026年、Giving First の行動指針は「ベーシカ」です。
基礎(Basic)を回しながら昇っていく。その先に、お客様の期待を超える α が生まれる。 特別な才能の話ではありません。誰でも、今日から回せるものです。

株式会社Giving First / 2026年 行動指針 メンバー説明資料 / 2026.08

1なぜ今、行動指針を決めるのか

これまで会社として「どう働いてほしいか」を言葉にしてきませんでした。そこを埋めます。

Giving First には、これまで明文化された行動指針がありませんでした。 暗黙の期待はあったけれど、ルールにも言葉にもなっていなかった。 その状態で「もっとこうしてほしい」と言われても、何をどうすればいいのか分からなくて当然です。

今回、経営で議論した結果、私たちが向き合うべきテーマは大きく3つに整理されました。 これは誰か個人の話ではなく、会社としてまだ揃えられていないもののリストです。

THEME 01

言われたことの、その先

お客様に「ここまでやってくれるのか」と思ってもらえる動きが、まだ十分に出せていません。Giving First らしさを、成果物と振る舞いの両方で見せていきたい。

THEME 02

ビジネスの基礎

マナー、事前準備、相手の負担を減らすコミュニケーション、そして振り返りの習慣。学べば身につくものばかりです。これまで誰も体系立てて教えてこなかっただけです。

THEME 03

巻き込む力

自分から動いて、社内外の人を動かす。全員に共通する伸びしろです。指示を待つのではなく、必要な人を自分で巻き込みにいく動きを増やしていきます。

前提として: これらは「できていないから駄目だ」という話ではありません。 大企業出身者が当たり前に身につけている型を、会社として誰にも渡してこなかった——という会社側の課題です。 だから今回、型を言語化して全員に配ることにしました。それがこの行動指針です。

2ベーシカとは

Basic(基礎)に α(プラスアルファ)を足す。それが「ベーシカ」です。

Basic
基礎を回しきる
+
α
期待を超える一歩
=
ベーシカ
2026年の行動指針

大事なのは順番です。α は Basic の上にしか乗りません。 基礎が回っていない状態で「もっと気を利かせよう」と頑張っても、空回りするか、的外れな親切になってしまいます。

逆に、基礎のサイクルが回っている人は、放っておいても α が出はじめます。 「これ、先に用意しておいたほうがいいな」「この聞き方だと相手が困るな」——そういう判断が自然にできるようになるからです。

だから今年は、まず Basic に集中してください。 α を無理に出そうとしなくて構いません。次の章のサイクロンを、担当している案件のなかで回しきること。それが最短ルートです。

3ベーシックサイクロン — 回りながら、昇っていく

同じ場所を回り続けるサイクルではありません。1周ごとに一段上がる、上昇気流のイメージです。

「知る」は着火剤です。まずここに火をつけて、理解する → 試す → 改善する の1周目が回りはじめます。 そして2周目からは、新しい「知る」と「+α」が横から入ってきます。 それが燃料になって渦は太く速くなり、回すほど高いところへ昇っていきます。

1周目 ここまで 知る +α 知る +α 2周目・3周目は、同じ3ステップをより高い次元で 理解する 説明できる状態にする 試す ゴールを決めて実行 改善する 振り返り、次に生かす 知る = 着火剤。ここから始まる 炎 — 渦の強さを決めるもの プライド・かっこよさ・夢・好奇心・誠実さ

ベーシックサイクロン — 「知る」で着火し、3ステップを回しながら上昇する。2周目からは横から新しい「知る」と「+α」が入り、渦は太く速くなる

要素やること回せている状態とは
知る
Learn / 着火剤+燃料
最初の火をつける。そのあとも、回している最中に横から入れ続ける。 担当案件の周辺領域について、毎日ひとつ新しいことを仕入れている。待っているのではなく、自分で取りにいっている。
① 理解する
Understand
覚えるだけで終わらせず、人に説明できる状態にする。 知ったことについて、その場で1分間しゃべれる。用語をなぞるだけでなく、なぜそうなのかを自分の言葉で言える。
② 試す
Try
ゴールを決め、道筋を立てて、実行する。 作業に入る前に「これは何のためで、どこがゴールか」を言えている。やみくもに手を動かしていない。
③ 改善する
Improve
振り返り、うまくいかなかった点を特定し、一段上の次の周へ渡す 打ち合わせや作業のあとに必ず振り返っている。しかも「反省して終わり」ではなく、次の行動が変わっている。
③ 改善する が入っているかどうかが、サイクルとサイクロンの分かれ目です。 ①② だけを繰り返していると、忙しく動いていても高さが上がりません。同じ場所を回っているだけの「サイクル」です。 ③ の振り返りを入れて初めて、次の周が前の周より一段高いところから始まります。それが「サイクロン」です。

4サイクロンの強さを決める「炎」

渦は勝手には立ちません。根元の炎が強いほど、速く、大きく、高く昇ります。

火種

何が自分を動かすか

  • プライド — 中途半端なものを出したくない
  • かっこよさ — こうありたい姿がある
  • 夢 — 行きたい場所がある
  • 好奇心 — 単純に知りたい
  • 誠実さ(インテグリティ) — 相手に対して真っ当でありたい

どれか一つでも自分の中にあれば十分です。全部いりません。

燃料

炎を絶やさないもの

  • 体力(知的・肉体的) — 考え続けられる土台
  • 趣味 — 仕事の外にある熱量
  • 教養 — 引き出しの多さ

仕事だけしていると炎は小さくなります。仕事の外を充実させることも、実は仕事のうちです。

炎が弱ければ、渦は上がりません。 同じ4ステップを踏んでいても、炎の強さによって上昇のスピードと到達点はまったく変わります。

そして炎の大きさは、自分では決められません。「自分はやる気がある」と思っていても、周りから見て伝わっていなければ、その炎は小さいのと同じです。 逆に、静かでも周りが「あの人は本気だな」と感じていれば、それは大きな炎です。他者から見てどう映るかが基準になる、という点だけ覚えておいてください。

5α(プラスアルファ)とは何か

サイクロンで昇った先に、自然と出てくるもの。狙って出すものではありません。

α は「サービス精神」や「気配り」と言い換えられがちですが、私たちの定義はもう少し具体的です。 相手が次に困ることを先回りして消しておくこと。これに尽きます。

BASIC のみ

言われた通りにやる

「フォームの動作テストをしてください」→ 5つのフォームすべてから送信し、「送りました」と報告する。

依頼は満たしています。ただし受け取った側は、どのフォームがどのメールに届く設定だったかを思い出すところから始めることになります。

BASIC + α

相手の手間をひとつ消す

同じ作業に加えて、「どのフォームがどこに届く設定か」を一覧にして添える。該当箇所のスクリーンショットを貼る。

相手は受け取ってすぐ判断できます。これが 認知負荷の低いコミュニケーションです。

合言葉は「認知負荷を下げる」。 相手が読んで、考えて、思い出して、探す——その手間をどれだけ減らせるか。 これは才能ではなく技術なので、意識すれば今日からできます。α の入り口として、まずここを狙ってください。

65つの行動指針

ベーシカを日々の行動に落とすと、この5つになります。

毎日ひとつ、新しい知識・情報を入れる 担当している案件の周辺領域から始めるのが効果的です。業界のニュース、使っているツールの仕組み、お客様の業界動向。何でも構いません。まず「入れる」を習慣にします。
知ったことを「説明できる状態」にする 読んで終わりにしない。1日1回、誰かに1分スピーチできるレベルまで噛み砕きます。説明できないものは、まだ理解していないということです。
ゴールを決め、道筋を立て、実行し、振り返る 作業に入る前に「何のために、どこまでやるか」を決める。終わったら必ず振り返る。この2つを、いま進行中の業務に今日から適用してください。
説明できないことは、やめる・相談する やみくもに試すのは時間の無駄になりがちです。「なぜこれをやるのか」を自分で説明できないなら、手を動かす前に相談してください。相談は手戻りより安いです。
定期的に、計画とゴールを疑う 立てた計画は、進めるうちに前提が変わります。「このゴールでまだ合っているか」を定期的に問い直す。決めたことを守り抜くことと、疑わないことは違います。

7すべての根っこ — 「意味を持たせる」

5つの指針を貫いているキーワードが、これです。

自分に対して

自分の発言・行動すべてに意味を持たせる

「なんとなくこうした」をなくす。この資料をこの順番で並べたのはなぜか。この言い方を選んだのはなぜか。すべてに理由が言える状態を目指します。

相手に対して

相手の発言・行動の意味を理解する

お客様が言った言葉の、その裏にある意図は何か。なぜこのタイミングでこれを聞かれたのか。表面の依頼だけに応えると、期待とずれます。

意味を問い続けることが、基礎力の根幹です。 ベーシックサイクロンの4つのステップも、突き詰めれば「意味を取りにいく(知る・理解する)」と 「意味を確かめる(試す・改善する)」の繰り返しです。迷ったら「これは何のためか?」に立ち返ってください。

8土台を厚くする — 教養・語彙・駆け引き・一流の体験

すぐには成果に直結しないけれど、長く効くもの。会社として機会をつくっていきます。

教養

共通の引き出しを持つ

歴史(三国志・戦国時代など)をチーム共通の教養として学ぶことを推奨します。人がどう動くか、組織がどう崩れるかの型が詰まっており、会話の共通言語にもなります。

語彙力

横文字に逃げない

曖昧なカタカナ語は、分かった気にさせるだけで中身が伝わりません。あえて横文字を使わない期間を設け、日本語で説明しきる練習をします。そのうえで正しく使えるようになるのが目標です。

駆け引き

先を読む力を鍛える

相手が次に何を出してくるかを読む力。ポーカー・将棋・ポケモンの読み合いなど、遊びの中でも鍛えられます。提案や交渉の場面で効いてきます。

一流の体験

基準を体で知る

良いサービスを受けたことがなければ、良いサービスは提供できません。高級店や交流会など、一流に触れる機会をつくります。「こうされると嬉しい」を体で知ることが、α の解像度を上げます。

9評価とのつながり

行動指針は、評価と接続します。頑張りどころを明確にするためです。

見るもの考え方
定量評価 売上への貢献、関与した案件の金額 会社にどれだけの経済的インパクトを出したか。分かりやすい軸です。
定性評価 基礎力、行動指針(ベーシカ)への準拠 ベーシックサイクロンが回っているか。α が出ているか。ここが今回新しく明文化された部分です。

まず決めるのは「キャリアプラン」ではなく「いま足りないもの」

「5年後どうなりたいか」から始めると、多くの場合ぼんやりして終わります。 そこで、まずは今の自分に何が足りないかを具体化するところから始めます。 PM を目指すのか、コンサルを目指すのか。その方向に対して、今どこが埋まっていないか。

自己評価にはレーダーチャート(五角形)の導入を検討しています。 ジェネラルスキル(どの案件でも効く力)とスペシフィックスキル(その領域固有の力)を1つずつ設定し、 自己評価に対して会社側がレビューして、相対的な基準をすり合わせる形にします。

目的は評価すること自体ではありません。 「ここが埋まれば次のステージに行ける」を、お互いに具体的な言葉で共有することが目的です。 曖昧なまま「もっと頑張って」と言われるのが一番つらいので、そこをなくします。

10明日から始めること

大きなことは要りません。この3つを、今の業務のなかで始めてください。

ACTION 01

毎日ひとつ、入れる

担当案件の周辺領域から、新しい知識・情報を1日1つインプットする。

ACTION 02

説明できる状態にする

入れたものを、1分間しゃべれるところまで噛み砕く。誰かに話してみるのが一番早い。

ACTION 03

ゴールと振り返りをセットにする

いま進んでいる業務に、今日から適用する。着手前にゴール、終了後に振り返り。

2026年は「ベーシカ」の年です。 基礎を回しきる。その上に α を積む。 1年後、お客様から「Giving First に頼んでよかった」と言ってもらえる状態を、全員でつくりにいきます。

この行動指針は、経営での議論をもとに整理した第1版です。標語や具体的な行動指針の言語化は、これから全員で進めていきます。 「この表現は分かりにくい」「自分の業務だとこう解釈すればいいのか」など、気づいたことがあれば遠慮なく出してください。